ネットが遅いとイライラする時は、PPPoE接続からIPoE接続へ変更してみると回線が混雑せずに速くなるので設定してみましょう。設定方法や確認する方法を順を追って解説します。
目次
IPoE接続の仕組みや種類とPPPoE接続の違いとは
先ずはIPoE接続(IPv6)とPPPoE接続(Ipv4)の違いを簡単に知って下さい。
接続方法 | IPoE接続(IPv6) | PPPoE接続(Ipv4) |
速度 | 速い | 遅い |
最大速度(理論値) | 10Gbps | 1Gbps |
混雑 | しにくい | しやすい |
PPPoE接続はONU(光回線終端装置)が必要で、この装置には通信容量の限界があります。その為に、帰宅して家にいる人が多い夜になると、ネット回線が遅くなる事になります。
IPoE接続はONUが不要なので、直接プロバイダーのネットワークに接続するので混雑しません。
1車線や2車線の制限された道路だと、他の人との兼ね合いで渋滞し移動が遅くなる事があるが、自分専用の車線でズバッと通る事ができるから、渋滞を気にせず快適な速度を保てるかと言う感じです。
![]() |
![]() |
左がPPPoE接続、右がIPoE接続の速度テストの結果。計測したのがお昼過ぎだったので、少々速くなった程度ですが、混雑しやすい夜ならもっと効果を感じやすいです。
IPoE接続のデメリット

大きなデメリットはありませんが、光回線が必要なのと、対応しているプロバイダーとルーターにする必要があるので、非対応だと乗り換えや買い替えの必要があります。
また、IPoE接続は、IPoE接続に対応しているサイトではないと意味がありません。YouTube、Netflix、Hulu、DAZNなどは対応しているし、対応しているサイトは増えてきているので、ここはあまり気にしなくて良いです。
対応プロバイダーの場合、大抵は「IPv4 over IPv6」と言う方法で、対応していない場合はIPv4で接続してくれます。
他にはIP電話が使えない、外出先から自宅のWebカメラやサーバに接続できない等のトラブルも一部の人では起こる様なので、自分が使っているサービスや物が対応しているかどうかチェックしておきましょう。
IPoE接続の設定方法

前述した通り、光回線が必要なのと、対応しているプロバイダーとルーターにする必要になります。プロバイダーが非対応なら、変更をおすすめします。光回線じゃない方も、この機会に光回線に乗り換えましょう。
IPoE接続可能なプロバイダーと設定方法
- NURO光
- OCN光
- So-net光
- ドコモ光
- @nifty光
- ビッグローブ光
他にもありますが、安定した通信が行えている大手プロバイダーで、光回線とIPoE接続が利用できる業者です。
設定方法は、既に対象のプロバイダーのIPoE接続可能な対象コースを利用の場合は、会員ページ内などで利用する申し込みを行えば、多くの場合は当日中、遅くても翌日には利用可能になります。
分かりにくい場合は「対象のプロバイダー IPoE接続 申し込み」などで検索しましょう。新規契約の場合は、契約の際に一緒に申し込みが可能になっています。

私はniftyを使っていますが、申し込み完了後は上記の様になります。ホームゲートウェイによるIPoE接続は以下の様になっています。
ONの場合「ホームゲートウェイによりIPv4 over IPv6(IPoE方式によるIPv4接続)が利用可能」
OFFの場合「PPPoE接続によるIPv4通信+IPoE接続によるIPv6通信※ブロードバンドルーター(Wi-Fiルーター)よりIPv4 over IPv6(IPoE方式によるIPv4接続)が利用可能」
IPoE接続可能なルーターと設定方法
今ならIPoE接続可能な上で、Wi-Fi6にも対応しているルーターが良いです。通信方法ではIPoE接続で、通信速度の規格ではWi-Fi6で、速度が速く混雑しにくい物にしておくと、ネットが遅くてイライラする事も少なくなります。
他にもAmazonで「Wi-Fi6 IPv6」と検索すれば、色々と対応しているルーターが出て来るので、気に入った物を選びましょう。安ければ良いではなく、マンションのワンルームだからどれを、戸建てで2回もあるからどれをと、自分に合った物にしましょう。
ルーターは各社設定方法は似た様な感じだと思います。今回は私が使っているルーターの設定を例にします。

設定前はPPPoE接続になっています。

インターネット接続タイプをPPPoEからv6へ変更します。

接続タイプを見るとv6になっており、これだけでルーターの設定は完了です。プロバイダー設定もルーター設定も簡単に直ぐ終わり、効果はかなりあるので、ぜひやってみて下さい。
IPoE接続になっているか確認する方法

「設定」→「ネットワークとインターネットの有効」→「インターネット接続のプロパティ」を確認すると、下部にIPv6アドレス等の部分(画像では黒く塗りつぶしている部分)にチェックやアドレスが表示されていればOKです。
契約しているプロバイダーでも、どういう接続になっているか確認できます。niftyだと以下の様な感じです。

上部のお客様の現在の接続状況に「IPv6で接続中 IPv4 over IPv6」と表示されています。各社、自社のサービスを利用している人しか判別できない様ですが、ぷららの確認ページだと未契約者でも簡易的に表示はされる様です。

どれかを使って、設定後にちゃんとIPoE接続されているかどうかを確認しましょう。
IPoE接続が途切れるなど不安定な原因と対処法
基本的にはPPPoE接続からIPoE接続へ変更すると、安定するので、IPoE接続が問題じゃない可能性が高いです。
- IPoE接続非対応のサイト閲覧
- 光回線などにトラブルや障害が発生
- ルーターのスペックが低い
- パソコンのスペックが低い
- LANケーブルのスペックが低い
- パソコンの設定や状態が悪い
- Wi-Fiの電波に干渉する電波がある
こういう他の問題を抱えている可能性が高いのでチェックしてみましょう。